2010年5月8日 学習・研鑽
東京中央木材市場イベント
東京中央木材市場に行ってきました。
本日は「木のまち木のいえリレーフォーラム」というイベント開催です。木に関しての私の師匠の坂吉木材の吉畑さんがコーディネートしているイベントということで、講演の内容も興味のある内容だったので参加して来ました。市場内では、各産地からPRの製品が並んでいました。
四面ムジ(4面ともに節が無い)の梁材です。高そう~。
屋久杉を木挽き実演しています。
市場内は歩いているだけでも楽しいです。
この吉野桧の平板は数千万円だそうです。
スギノアカネトラカミキリという虫の被害があった材料をブランド化して、通常の紀州材とは区別して販売していこうということです。食痕があるために見た目が悪く、印象も悪いので県外では流通できていない材料ですが、見た目以外に問題は無い材料ということで、B級品としてブランド化して売っていくとのこと。紀州材は高いですが、同じ紀州材でちょこっと食痕があるだけでお安いということであれば、十分使えると思います。
講演が始まりました。本日の講演内容は「環境時代の木造住宅を考える~地産地消の家づくりに向けて~」と「工務店の土俵で、地域材を活用した長期優良住宅」です。
場所を移して、林場内のステージでパネルディスカッションです。「住宅の中で無垢の国産材を主役にする為には」というテーマだったのですが、議論の中身は「乾燥材の是非」という内容になっちゃいました。昔は乾燥材など無かったので、当たり前のようにグリーン材(非乾燥材)を使用していました。真壁構造の壁は、芯墨で建てられるので柱や梁が多少ねじれても問題なかったのですが、大壁構造が主流になり、プレカットが多くなったことで、ねじれやくるいが少ない乾燥材が構造体としては主流となりました。規格化されたものが好まれる世ではどうしても乾燥材が必要になります。乾燥材というものも、この10数年で出来たもので、日に日にその乾燥技術が進歩しているとのこと。乾燥の仕方にもいろいろあります。値段も違います。構造材料は家にとってはとっても大事な材料です。「安いから」という理由だけで材料を選ぶことはできないので、とても考えさせられるディスカッションでした。
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