2024年9月3日 学習・研鑽

北欧ツアー報告4日目

北欧ツアー四日目の朝。
シリアラインでストックホルムを出発し、16時間かけてヘルシンキに到着しました。

ヘルシンキにあるアアルトによる建築群は、旅程の後半に予定されています。
アアルトの「夏の家」に移動する途中で、ユハ・レイヴィスカ設計のグッド・シェパード教会(2002)を訪問。

こちらもレンガ積みの外壁。

松林の中にたたずむ姿がいい感じ。

もともとの教会は1950年に建てられたそうです。
右側に見えるのがその古い教会で、この奥と手前にレイヴィスカによって増築されたものです。

内部に入ると、すぐにキュンキュンする世界。

クロークの金物にキュン。

照明器具にキュン。

待合室でキュン。

そして、かの有名な礼拝堂に。

礼拝堂の内部に浮かぶペンダントライト群が圧巻です。

このペンダントライトは、リオタデザインの関本さんの事務所に使われていることでも業界内では有名です。(^^)

2階の参列席のバルコニーが天井から吊られることで、1階のホールの抜け感が確保されています。

礼拝の軸と建物の軸が微妙にズレていて、これがいい感じで非対称空間を違和感なく収めていました。

ガラスの三角柱パーツをずらして光を導入することでとっても自然な光を取り入れていました。

スタッフさんの通用口もしっかりとデザインされていてキュン。

さて、ヘルシンキを後にして、ムーラッツァロの街に向かいます。
途中のドライブインでランチ休憩。

なんだか食べたことがないもの(タコスみたいなもの)でランチ。
お安くて美味しゅうございました。

今回の旅の1番の目的とも言えるムーラッツァロにあるアアルトの「夏の家(コエタロ)(1954)」に到着。

ここが入口?!って感じ。
それもそのはず、もともとはボートで船着き場に到着するのがメインルート。
バスで到着の場合は、山側の駐車場から数百メートル歩いていきます。

いい感じの山道を歩きます。
高齢者や足の不自由な人には難しいアプローチかも。

動画でアプローチを撮ってみました。
建物の裏側にアプローチする感じとなります。

夏の家が見えてきました。

アアルト財団のガイドさんから説明。

実験住宅とは聞いていましたが、サンプルレンガを外壁にいろいろ試すなど、実際にいろいろとチャレンジしていたことが確認できました。
アアルトセンターのセイナヨキ劇場の外壁タイルなどがここで実験されています。

外側の白色と中庭のレンガの切り替えは、こんな木の丸棒で塗り替えているだけでした。

屋根は谷を持った形状。
これが内部の寝室の天井に表れています。

中庭のBBQグリル。

増築部分の基礎は、自然石の上に丸太を転がしただけ。
日本ではあり得ないディテール。

内部の様子。仕事場は天井から吊られています。

仕事場に繋がる階段とその上部。

窓際の腰掛。

キッチンも当時のままに。
現在はアアルトの子孫の方がセカンドハウスとしてお使いされています。

谷屋根の様子が寝室の天井に表れています。
ベッドに上がるための足掛けにキュン。

夏の家の離れのサウナ小屋も拝見。

丸太の末と元を揃えることで、屋根勾配を確保していました。

サウナ小屋の屋根は草屋根だったのですね。

今は使われていないスモーク式のサウナ。
煤けています。

サウナ室への入り口扉の取っ手。

船着場脇の岩からの眺めは絶景でした。
死ぬ前に来ることが出来てよかった。(^^)

夏の家の近くにあるムーラメ教会(1929)。
アアルトの設計です。

約束していたガイドさんが現れない!

仕方が無いので、到着まで外部を散策。

初期のころの作品の感じが出ていますね。

ポーチ部も青が効いています。

ガイドさんが到着しない!
そんな状況を見て、教会付属の幼稚園のスタッフさんが気を利かせて開けてくれました。

家具や照明器具もすべてアアルトとアイノの設計によるもの。
改修工事後なので、まだ塗装の匂いもします。
内外共にキレイに整備されていて、街の人に大事にされていることが分かります。

入り口部にあった灰皿見たいな開閉式の扉は、外部にガラリがあるのでどうやら給気口らしいです。
外部がー10℃になると閉めるようです。

ユバスキュラのホテルに到着。

ユバスキュラの街。
アアルトの作品が数多くあります。

かなり北に来たこともあって、夜も10時になろうというのに、まだ外は明るい。

街を散策。
アアルトの労働者会館。

労働者会館に入居しているレストラン。

今晩は、こちらで夕食となりました。
お店の女の子がとっても親切で、美味しい料理を頂くことが出来ました。

明日に続きます。



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