2010年2月18日 学習・研鑽
次世代委員会 IN名古屋
私がメンバーに入れさせていただいている工務店サポートセンターの「次世代委員会」の研修会が名古屋であり、一泊二日で参加して来ました。
今回の目的は、名古屋で老舗工務店である鈴起建設さんの現場、事務所、作業場などを見聞することにあります。古くから社寺建設に携わっている工務店さんなので、伝統、技術、作業場、職人などなどすべてが揃っています。
名古屋から名鉄で数駅の上小田井駅に降り立ちました。実はこの隣の駅の西春というところに私は4歳まで住んでました。
鈴起建設さんに到着です。
まず鈴起建設さんが施工された長期優良住宅普及モデルで建てられた住宅を拝見しました。普段私たちが使えないような高級材料がふんだんに使用されていました。
次に鈴起建設さんが施工された鐘楼を拝見しました。
こんな仕口どうやって作るのでしょう?当然ですが、寺社建築をやっている大工さんにしか出来ませんね。
オール国産材と思いきや、棟飾りは中国製だそうです。日本で作ると数十万~数千万するけど、中国製だと数万円だそうです。
鐘突き棒はシュロの木だそうです。
↑シュロの木って、これです。
続いて、鈴起建設さんの作業場にお伺いしました。
寺社の柱・梁材の加工するため、ホイストクレーンが2台あります。天井高くて広いです。
原寸図がありました。私たちが普段見ない形の原寸図です。
木屑入れにはケヤキや桧の端材が捨てられていますが、私だったらもったいなくてとっておくような端材です。トイレのカウンターとかに使えるような材料も寺社建築にとっては、端材なんですね。
続いて、鈴起建設さんの倉庫にお伺いしました。
古い材料がたくさん置かれています。
直径が1mの木曽ヒノキの丸太です。一千万円くらいするそうです。在庫品だそうです。信じられません。
倉庫の奥にレールに乗った送材車があります。普通の工務店に送材車はないです。昔はここは製材所で、今でも使われているそうです。
バンドソーです。製材用だけあって、以前に製材所でみたものと同じサイズです。
古材が置かれているウマ(下地台)に使われている材料がこれまたいい材料です。
倉庫の2階は、原寸図を描く作業場として使われているそうです。鈴起建設さんの会長(前社長)にご説明頂きました。
社寺の建設のこのような組木部分は、数分の一の縮小模型を作って、加工の順番などを確認するそうです。
見学が終わった後は、事務所に戻って詳しくご説明を頂きました。
研修の後は、お楽しみの懇親会です。いやー美味しい料理に、美味しいワインでした。案の定、夜は長く続きました。
東京では雪が降っていたそうですが、朝起きると名古屋はいい天気です。ヘパリーゼのおかげでお酒も残らず、快適な朝です。(少々寝不足は仕方なし)
名古屋城に伺いました。名古屋城では戦災で消失した本丸御殿の復元工事が行われておりこれを見学に来ました。天守閣はRC造で再建されたのですが、本丸御殿は木造建築で、忠実に復元されるそうです。
名古屋市の担当者の方にご案内頂きました。
本丸御殿はこの素屋根(仮屋根)の下で天候に左右されずに建設されるそうです。
城の敷地内に木材加工場が建設され、ここで加工がされています。
墨付け、刻みが行われています。このあたりは私たちが行っていることとそれほど変わらない仕事です。
いい材料ですね~。一本数十万円しそうな木曽桧です。
原寸場です。体育館のような場所で原寸図が描かれています。
壁に屋根の原寸図が掲げられています。
見学の後は徳川美術館、徳川園を見学してきました。徳川家は半端ないです。(^^;
すべてのスケジュールが終わり、お昼には「ひつまぶし」を頂いてまいりました。とっても美味しかったです。
新幹線に乗って1時間半ほど爆睡して、横浜に戻りました。戻るといつものように遅くまでお仕事です。(今はもう23時過ぎ)
以上で、次世代委員会IN名古屋の報告を終わります。
他の記事をみる