2024年10月20日 学習・研鑽
吉村順三「仙石原の家」見学会
クラウドファウンディングに出資して得た貸切見学チケットを使って、吉村順三設計の「仙石原の家」をスタッフと仲間と一緒に拝見してきました。
「仙石原の家」について、詳しく知りたい方はこちら。
https://www.instagram.com/sengokubara_junzo.yoshimura/
10坪の小さな小さな山荘です。
作品集にもちゃんと掲載されているお家です。
解体寸前に現オーナーさんが買い取られクラウドファウンディングで資金を集めてオリジナルに戻しながら保存活用の活動をされています。
この活動を知ったのは、J-WAVEのラジオでした。
普段はラジオを聞くとするとFM横浜なので、たまたまその日はJ-WAVEを聞いていました。
そんな感じでたまたま移動途中に聞いていたラジオで「吉村順三の仙石原の山荘を、、、」と聞いて「吉村順三の仙石原の山荘ってそんなのないぞ。軽井沢の間違いかな」と思ったのが最初です。
後でネットで調べてみたら、現オーナーがクラウドファンディングをして、保存活動をしているとのことで、すぐに寄付をさせて頂いたものです。
なんと当時の金額で建築予算は100万円。
吉村さん作品では考えられないような超ローコストな山荘です。
軽井沢の吉村山荘とは規模も仕様も違いますが、コストを最小限に抑えるための工夫をたくさん拝見できました。
100万円ともなるとかなりのローコスト。
暖炉も吉村先生からお客様へのプレゼントだったそうです。
吉村先生のオリジナルデザインの暖炉です。
内部はほぼほぼオリジナルのままに残されています。
テーブルや椅子なども当時使われていたそのままだそうです。
内壁の仕上げはラワンベニヤのまま。
当時としては一番安上がりに仕上がる仕上げです。
お風呂の洗い場の防水はシート防水になっていました。
究極のローコストです。
下足箱と洗面所の棚を兼用したりと、小さな家の見どころ盛りだくさんでした。
そして驚くべきは床下の空間。
基礎工事を究極にローコストに済ませるために、紙ボイド管に鉄筋を差し込んでコンクリートを流し込んだ杭の上に建てられていました。
床下の防湿のために、床の裏から板金を下から貼っていました。
これが腐朽防止に効果がかなりあったようです。
現在でも床下地は腐ることなくオリジナルのままだそうです。
大変良いものを見させていただいてきました。
これから修繕を続けていくとのこと。
引き続き応援したいと思います。
見学の後は、熱海に移動して職人さんたちとの慰安温泉旅行に合流。
そのため、私はバイクでの移動でした。
箱根の山の上は気温が10℃とバイク移動には少々寒かった。🥶
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