2009年1月17日 材料・仕上・工法・設備

入隅クロスの隙間

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1年目検査で壁と天井のクロスのスキが目立ってきた箇所を内装屋さんが補修をするとのことで様子を伺いに行ってきました。壁の仕上に一般的に使われるビニルクロスも伸び縮みしないように見えても、竣工後2年から3年くらいの間は収縮があります。また家の構造に使われる柱や梁はほとんどがKD材と呼ばれる人工乾燥した材料を使用しているので竣工後の収縮はほとんどないのですが、そうは言っても竣工後2年位は、少し木が痩せます。今回は自然素材の布クロスと和紙クロスを使用しているので材料の縮みが大きかったようで、竣工後1年経過で結構隙ができていました。昔は天井と壁の見切りに「回り縁」という細い木材で見切りをしていたのですが、最近はスッキリと見せることもでき、コストもかからない「壁天井同仕上」が多くなっています。そこで天井と壁の取り合い部などは「厚ベラ押さえ」といって、数ミリ重ねて貼ったりしているのですが、それでも各家の温湿度環境や使用した仕上材料によっては2年から3年くらいすると隙間ができたりします。「こんなに隙間ができたりするの?」と驚かれるお客様も多いのですが、、隙間ができることはよくあります。もし隙間が出来ても、よほどの大きな隙間で無い限り、ボンドコークというクロス用のボンドで補修をすることで目立たなくなります。一度縮んでしまえばそれ以上はクロスは縮まないので、2年から3年くらいでこのボンドコークで補修するのがベストです。実はこのボンドコークは水性で扱いも簡単なので、ビニルクロスの場合は、素人でも簡単に修繕できます。入隅部にボンドコークを細く伸ばしながら注入し、水を含ませたスポンジでさっと拭いてあげるだけです。



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