2009年2月9日 現場報告

在来工法のお風呂

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今日は東戸塚の現場で鳶さんと打合せです。お風呂場の嵩上げコンクリートの詳細について、現場で打合せしました。通常住宅に使用されるお風呂は大きく分けて、「在来工法」と「ユニットバス工法」の2つに分かれます。他にも下半分だけがユニットとなっている「ハーフユニット」という工法もあります。在来工法は仕上材料、浴槽、シャワーハンドルなど自由に選ぶことが出来ますが、ユニットバスに比べると少々割高になることと、工法や施工方法がよくないといろいろと不具合がおきます。ユニットバスはマンションなどでかなり普及しているので、比較的安価で、工期も短くて住みますが、メーカーごとにデザインが限られ、設計者としては少々面白みに欠けてしまいます。これまで在来工法の古い住宅のお風呂の改修工事を行うと、お風呂回りの土台が腐ってしまったり、お風呂の床タイルが沈下した例をよく見ます。これは在来工法のお風呂の基本が守られていないことに寄っています。在来工法のお風呂は、防水面は躯体部分であり、表面のタイル部分に止水性はないのに、タイル面より下に木製の土台を設置していたり、躯体面に排水機能を設けていないことにより不具合が発生しています。

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今回、東戸塚の現場では、お風呂周りの基礎の立ち上がりを他の部分より1m近く高くし、土台を持ち上げています。簡単なことですが、家を長持ちさせるには大事なことです。

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またお風呂の排水はホッパーと呼ばれる排水金物を躯体面に設置し、一番下部で排水するようになっています。(当たり前ですが)

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排水工事はスイシンの菅原さんがバッチリ行っています。

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バルコニーの下地が出来ました。両袖の壁により建物に迫力感が出たような気がします。

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屋根の瓦棒葺きも完了していました。

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現場では秀さんの弟子のタケが発泡ウレタンのガンを持って、外壁内側壁をなにやら覗き込みながら作業をしています。外壁の構造合板を釘で留める際に、柱と間柱を狙って外部から釘を打つのですが、特に間柱は幅が30mm~35mmと狭いので、どうしてもいくつかの釘は間柱を外れて写真のように釘が見えてしまうことがあります。この釘をそのまま放置して断熱材を入れて壁をふさいでしまうと、外部からのヒートブリッジとなってこの釘が外気で冷え、釘の部分で結露を起こしたりします。そのため、タケはこの釘のヒートブリッジを防ぐために発泡ウレタンでカバーしていたのです。黙っていてもきちんと対処してくれている現場は安心感があります。



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