2016年4月19日 材料・仕上・工法・設備
二宮木材
生活クラブ生協の住宅部門「オルタスクエア」のオルタサークル新築部会のメンバーで、栃木県の二宮木材さんに視察に行って来ました。
無垢材の構造材にこだわり、国産材で背の高い梁を手に入れようとすると、西は山長商店、東は二宮木材で入手することになります。これまで二宮木材さんの梁材を多く使ってきたにも関わらず、実は二宮木材さんの工場はまだ拝見したことがありませんでした。
工場の前には入荷したばかりのたくさんの原木が積み重なってします。
目の積んだ良質な杉丸太です。二宮木材さんには、八溝山系と日光・鹿沼・粟野地区から原木が集まってくるそうです。特に八溝材は目が積んでいて良質な杉材として有名です。寒さ、雨量、気候のバランスがよく、循環型の山づくりを行っている産地だからこそです。
参加したメンバーも興味深く見ています。
原木の自動選別機
皮が剥かれた丸太が製材されていきます。
バンドソー(帯ノコ)で矩形に製材されます。
あっという間に梁の大きさになりました。
製材されたばかりの梁材。
製材された材料は、乾燥窯で乾燥されます。28基の乾燥窯があるとのこと。大きいですね!
レールに乗って材料が窯に運び込まれます。
乾燥前の材料。
乾燥窯の中。蒸気が天井から噴出してきて乾燥させます。
乾燥窯のボイラー。この熱を利用して蒸気を作り、材料を乾燥させます。
燃料は丸太を剥いた皮と材料にならない辺材などのバイオマス燃料。
真っ赤に燃えた窯の中に材料が送り込まれています。
乾燥された材料しばらく自然乾燥され、4面カンナ掛けされ製材となります。製材された材料はグレーディングマシーンで強度、含水率を計り選別されます。
材料を叩いた時の音の周波数で強度を測ります。
測定した強度、含水率などが印字され、製品となります。
出荷を待つ大量の製材。我々のオーダーに応じて、このストックの中から必要な長さ、巾、背高、強度の材が選別されて出荷されます。
倉庫には馴染みのある杉の羽目板が在庫されていました。
あすなろ建築工房で、室内の壁や天井に使用している杉の羽目板「やみぞ美人」です。肌合いが綺麗なので、お客様にもご好評頂いています。
同じく倉庫にあった1.2×1.3(インニッサン)と呼ばれる下地材。
さすがに栃木産材!とても綺麗です。役モノ(仕上げ材)に使えるレベルです。
二宮社長から、製材の苦労話を含め、いろ
いろと貴重なお話をお伺いしました。産地とエンドユーザーさんを繋ぐ役目として、これからもしっかりと材の良さを伝えて行きたいと思います。
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