2017年4月17日 設計

木造住宅数値解析ソフトwallstat

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東京都東村山市の工務店「相羽建設」さんが主催する「ドミノ研究会」の、wallstat(木造軸組構法住宅の建物全体の大地震時の 損傷状況や倒壊過程をシミュレートする数値解析プログラム)の勉強会にお誘い頂いたので、設計スタッフとともに参加してきました。勉強会の前に、相羽建設さんのモデルハウス「つむじ」を拝見できるとのことで、伺ってきました。

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設計スタッフの二人は初めての見学です。伊礼さんの作品を実際に見ることが出来るのは、彼女たちにとっても貴重な体験です。

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東村山駅近くの会議室でwallstatの勉強会。東日本大震災、熊本大震災と身近に大地震が続いており、築浅の既存木造住宅にも甚大な被害が見受けられるようになりました。このwallstatは、木造住宅の建物全体の大地震時の損傷状況や倒壊過程をコンピューター上でシミュレートするものです。本日はその開発者である中川貴文先生から直々にご説明を頂けるという貴重な機会です。

先日のブログでも書きましたが、建築基準法に準拠した建物でも大地震時では倒壊を免れないという事実。地盤の状況と構造をしっかりと検討した住宅でないと安心して住み続けることはできないと思います。本日の主催者である相羽建設の迎川さんのお話が的確でした。「ハウスメーカーなどの量産メーカーは、振動台実験などを用いて自社の地震への優位性を宣伝しているが、一棟一棟のシミュレーションを行っている訳ではない。住宅は建つ土地もプランも皆違うので、振動台実験の結果がその家の結果ではない。wallstatは我々工務店や設計事務所にとって、振動台に代わる武器になる。お客様の家の一軒一軒を、実際に起こった地震波でシミュレート出来る。」とのお話でした。先日あすなろ建築工房に導入した構造ソフトはwallstat連携がなされています。今後しっかり検証も進めていきたいと思います。



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