2017年7月9日 家づくりコラム
建築家と工務店の関係
建築系の雑誌の編集をされている方からのお話です。
「設計事務所は施工者を相見積で選ぶことが多いが、最近、異変が起きている。相見積を頼んでも、断られるか、高めに出されることが増えている。事務所案件がメーンの工務店でも、指名が前提でないと請けない。相見積よりも指名のほうが安かったりする。力量のない自転車操業の工務店は淘汰されつつあるため、工務店が設計事務所を選ぶ時代になっている。ベテランの建築家は子飼いの工務店を抱えているので融通が利きやすいが、受注後に施工者を探す建築家は大変だ。建築家はだしの設計をする工務店も増えているし、2020年以降は工務店がさらに淘汰されるかもしれないので、もっと大変だ。建築家は工務店と新たな関係性をつくっていかないとならない。」
あすなろ建築工房は、設計事務所の設計による施工を手掛けてはいますが、相見積の場合は辞退させていただいています。もちろん予算はありますので、その予算に納めるように設計者と一緒に考えることを得意としています。見積作業にはかなりの労力が必要となるので、相見積をして仕事にならない場合は工務店の持ち出しとなります。相見積を重ねていくことは、工務店の体力を落として行きます。そしていつか潰れてしまいます。施工者がいなくなってしまって困るのは、お客さんであり、設計監理者です。施主、設計者、施工者がお互いに信用の置ける関係が大事なことと思います。今後も真摯な家づくりを心掛けて参ります。
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