持ち家と賃貸の違いとは?持ち家でしか得られない体験も
現在の日本では、土地価格が高騰しており、待っていても価格が下がる情報がない状態が続いております。
このような状況ですと、家づくりを諦めて賃貸に住むしかないと考える方もいらっしゃいます。
持ち家と賃貸はどちらが良いか、お悩みの方も多いでしょう。持ち家は必要ない、賃貸で十分というスタンスの方も多いですが、持ち家には持ち家でしかできない体験もありますよね。
今回は、持ち家と賃貸ではどちらが良いのか、違いや選び方をお伝えします。
持ち家と賃貸の違いとは
持ち家と賃貸の違いは多数あり、メリット・デメリットもそれぞれ異なります。
メリット | デメリット | |
持ち家 |
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賃貸 |
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また、生涯で必要な金額から持ち家と賃貸を比較することも多いですが、実際のところはどうなのでしょうか。
持ち家か賃貸は金額では決められない
日経新聞によると、持ち家と賃貸の支出総額の差は50年で75万円とあります。
持ち家と賃貸の金額の差は、住宅ローン減税の今後の状況や維持管理費の動きや電気代やガス代などのエネルギー費用の上がり方で大きく変動します。
変動金利で住宅ローンを借りる人にとっては、大きな差にもなりますよね。
「持ち家か?賃貸か?」を経済的な差で比較するのはなかなか難しそうです。
賃貸住宅の現状
一戸建ての賃貸住宅と注文住宅では、家のつくり方がそもそもが違ってきます。
賃貸住宅は「いかに安くつくるか」が主題となってつくられています。
残念ながら、最初から「賃貸目的」で建てられた家では、「生活の質」を考えて設計されて建てられているお家はほとんどないと言えるでしょう。
私たちの周りにある賃貸住宅のほとんどが「家賃収入での利回り」を考えて、極力性能を落として建設費を安くして建設されています。
「性能を上げると建設費が高くなり、利回りを考えると家賃も高くせざるを得ず、それだと借家人が居なくなってしまう」ため、「法律を違反しない範囲で最低限の性能で建てておけばよい」のが現状です。
だから、「夏暑くて」「冬が寒くて」「お隣の声が筒抜けで」「収納が少なくて」「玄関が狭くて」「キッチンが使いにくくて」住まいにくい賃貸住宅ばかりになってしまっています。
賃貸住宅では、地域とのつながりや庭のお手入れなども極力しなくて済むようになっています。
その分庭いじりをしたり、ウッドデッキでバーベキューしたり、地域の活動を共にしたりできる家はあまり見かけません。
これらが出来るのは、注文住宅の持ち家ならではのことだと思います。
持ち家を建てた後、お仕事の関係で海外転勤などになり、一時的に賃貸に出している家というものも若干数存在しています。
実際にあすなろ建築工房のお客様の中でも、急な海外転勤で賃貸に出されているお家はあります。
環境がよくて、性能もよくて、住まい心地は間違いなく良いでしょう。
ただレアケースのため、性能が良くて住みやすい賃貸住宅はなかなかない(ほとんどない)と思います。
日本では「持ち家志向」が長く続いてきたために、「賃貸」の質はこれまでずっと軽視されてきてしまいました。
今後の日本は、賃貸住宅の性能もしっかりと上げていかなければいけませんね。
「最低基準で造ればよい」という思想で今なお造られてしまっていますので、まずは基準を作ることからということで、省エネ性能義務化が必須なんです。(省エネ性能義務化は2025年からです)
賃貸では難しい体験も
「金銭的な損か得か」って視点からすると、「持ち家を持つ」ことは馬鹿な行為なのかもしれません。
けれど、持ち家でなければ得難い生活や体験があるのも事実。
家族と一緒に、泣いたり笑ったりした記憶が無い人生で終わってしまうのも悲しいことだと思います。
自分の家ならではの体験ができる持ち家か、金銭的に得になる賃貸住宅か、自分や家族がどちらを重視するかによって、選択は変わるでしょう。
人生に重視するものをじっくり考え、持ち家か賃貸を選ぶことが重要だと思います。
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