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テレワークを書斎で快適にするための注意点は4つ!狭くても快適さは作れる

感染防止として急速に浸透したテレワークですが、家族がずっと一緒にいるとなると距離感に困る場面もありますよね。最近、お客様からいただくご要望として多いのが「書斎」です。もはや標準装備といってもよいくらいです。

テレワークをしながらも、家族がお互いの邪魔をしない距離感を保つために、どのような書斎づくりをしたらよいのでしょうか。

テレワークをするための書斎を考える上での注意事項は4つです。

  1. 書斎の位置
  2. 書斎の広さ
  3. 書斎の空調
  4. 書斎の椅子

記事の中でくわしく解説していきます。

テレワークで書斎を作るときは位置が重要

テレワークをするための書斎の位置ですが、簡単に言うと「音の問題」が重要です。家族の生活を考慮しながら、お互いに騒音を感じにくい場所に書斎を設けるのがよいでしょう。

リモートワークが短時間でウェブ会議はほとんどない業務であれば、リビングダイニングの周辺に設置してもよいでしょう。ですがリモートワーク目的であれば、ある程度静かで1人になれる場所が望ましいです。

ウェブ会議の場合には周囲からの音が入らないよう、書斎は他の家族から邪魔されない静かな場所に作る必要があるでしょう。

1階がリビングなら寝室に

理想的なのは、寝室の周辺や寝室内など2階に設けることです。寝室の中のクローゼット内に設ける場合もあります。

2階がリビングの場合だと、1階に書斎を作ります。

キーボードを打つ音は家族にとっては騒音にもなります。夫婦間で時間にズレがあり、片方が就寝している時間帯に仕事をする場合は、主寝室や子供室から離れた場所が望ましいでしょう。

子育て中であれば、キッチンの近くでも

子育てをしながらの在宅ワークの場合には、家事と並行で仕事される方も多く、キッチンや家事室の近くに書斎を配置して、移動しやすくするケースもあります。

家事室と書斎を兼ねる場合もあります。集中して仕事をしたい方には、玄関の近くや土間を介して、居住スペースから離した位置に設置することもあります。

狭くてもミニ書斎は可能

「小さくてもなんとか確保したい」という時には階段下に設置することも可能です。

階段下のように小さいスペースを有効に活用して書斎を設けることが多いですが、どうしても書斎スペースがないとき、活用しているのがロフト空間です。

ロフトは「階」とならないようにするため、天井の高さを1400mm以内に収める必要があります。

前屈みにならないと歩くことができない天井の高さですが、ここに畳などを敷き、座卓を置けば立派な執務空間となります。

座ってしまえば、天井の低さは気になりません。一部を掘り込んで、天井裏空間を使って掘りごたつ風にすると足も疲れず、快適な書斎となります。

建築基準法上、長時間人が留まるロフトの使い方はNGであるため、確認申請図書に「書斎」などの室名を書かないようにお気を付けください。

仕事の内容や生活スタイルで、書斎の位置も異なります。根を詰め過ぎないで気分転換ができるよう、眺めのよい場所に書斎を設置できるとよいですね。

ですが住宅地内などでは、なかなかな抜けのよい場所がある土地も稀です。ふと見上げると庭木が見える小さな窓を設けるなど、窓や植栽の配置の工夫も必要でしょう。

書斎の広さはどれくらい必要?

次に大事なのが、書斎の広さです。実際には畳一枚分のスペースがあれば、リモートワークとしては十分です。

お仕事内容によっては、パソコンのモニターが多数必要だったり、大きなプリンタが必要だったりするので、そこは職種によって異なります。

ご夫婦で椅子を並べて仕事場にする方もいらっしゃいます。一緒に作業する場合は、畳二枚(一坪)の大きさがあると、何かと便利です。

お子様のスタディコーナーに併設して設置する場合も多いです。分からない問題があったとき気軽に質問できる、親子のコミュニケーションを取りやすいというメリットがありますね。

書斎のスペースが取れない場合、ダイニングスペースで仕事する方も多いです。ダイニングテーブルで仕事をすると、食事のときなど毎回片づけをしなくてはなりません。

ダイニングスペースにカウンターを設けて、執務空間を確保する場合もあります。

快適なテレワークのために空調まで気を配ろう

書斎で快適に過ごすために重要なのが空調です。

ダイニングの一部や吹き抜け、廊下に面したオープンな書斎であれば問題ありません。ただしウェブ会議が必要なため、音を気にして扉をつける場合は空調を考える必要があります。

扉を設けて閉めて仕事をする場合、書斎の広さは一畳~二畳の狭い空間です。成人一人が発する熱量は100Wです。デスクトップパソコンが60W、モニタが40Wの熱量が加わると、合計200Wの発生熱があります。

書斎の方位も重要

快適にリモートワークをするためには、書斎が存在する方位も重要です。

従来通りの断熱性能で、日射遮蔽ができていない家の場合、北側の書斎は冬は寒く、南側の書斎は、夏の暑さが大変です。

高気密高断熱住宅の場合で、夏の日射遮蔽がしっかりできている場合には、方位を気にすることはありません。

小さな空間となるだけに日射や外気の影響を受けやすいため、書斎で快適に過ごすには空調計画も必要です。

小屋裏エアコンで快適

夏は相当な暑い空間となるため、冷房空調をしたいところですが、市販されている一番小さなエアコンは2.2KWです。

200Wの発生熱に対して、2.2KWは10倍以上の機能で、過剰な設備になるため設計者の頭を悩ませます。

当社の解決策は、「小屋裏エアコン」です。小屋裏を冷房室にして、ここで冷やされた空気を主寝室や子供室や書斎に落とし込みます。

「小屋裏エアコン」にも欠点があり、どの家でも可能ではないのです。1階がリビングで2階に個室があり、個室がすべて小屋裏の空間に接している間取りでないと実現できません。

冷気が落ちてくる量と同量の暖気が小屋裏に吸い込まれていく経路が必要となりますが、設計がとても大変です。可能な家では「小屋裏エアコン」にすると、空調の問題が一気に解決しますよ。

意外と重要なのは書斎の椅子選び!

テレワークで意外に重要なのは椅子です。書斎に使用する椅子の選び方、床のフローリング種の選択に注意が必要なのです。

オフィスチェアを書斎に置く問題点

勤務先のオフィスでは、アーロンチェアなどの人間工学に基づいたオフィスチェアを使われている方も多いでしょう。

オフィスチェアをそのまま自宅に置くと、背もたれが高く肘掛けもあるため、かなりの大きさです。先進的なオフィス空間にはマッチしますが、木質系の落ち着いた内装だとデザインを合わせるのは難易度が高いですよね。

大きな椅子だと、狭い空間で身動きが取れなくなる可能性もあります。ひじ掛けの部分が漆喰の壁に当たって、壁を汚したり削ったりしてしまう場合も。チェアの大きさは書斎に見合ったものを選ぶ方がよいでしょう。

オフィスチェアを選ぶ際には、チェアの足についているキャスターにも注意が必要です。

椅子のキャスターはフローリングによくない?

キャスターは、タイルカーペット上では使い勝手がよいですが、フローリング上だと避けた方がよいでしょう。

床が合板フローリングの場合は、数年使うと表面がめくれ上がってきます。

一度めくれると簡単に張り替えはできないため、工事が大変です。

無垢のフローリングであっても、杉や松、桧などの針葉樹であれば、キャスターで点の荷重がかかると、年輪の部分である冬目と夏目の間でささくれてきます。フローリングのささくれは足に刺さり危険です。

チークやウォルナットなど、硬い広葉樹でも、部分的によってはささくれてくる場合があるため注意が必要です。

キャスターつきの椅子を使う場合は、透明の専用のマットが販売されているため、利用してささくれを防ぎましょう。

書斎におすすめの椅子の形状

小さなスペースの書斎では、椅子の形状にも注意しましょう。幅が750m程度空間の場合、ひじ掛けが大きな椅子だと座ったり立ったりの動作がしにくくなります。

幅に少し余裕を持たせたり、ひじ掛けのない椅子をおすすめします。

ダイニングチェアとして使っていたチェアを書斎の椅子として使ってもよいでしょう。せっかくの書斎には、自分用として、気に入った椅子を選ぶとリモートワークがはかどりますね。


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