家づくり

ハウスメーカーの選び方!失敗しない理想の住宅会社を探すには

知人から「○○市でいい住宅会社を知らない?」と聞かれることがあります。住宅会社さんの様子がわかる場合であれば、その工務店さんをご紹介をさせていただいています。

ただ、安心して紹介できるハウスメーカーや住宅会社が全国に多数あるわけではありません。現在では、インターネットから希望を叶えられる住宅メーカーを探すことも多いでしょう。

この記事では、私が全国で住宅会社を見てきた経験から、「任せてもよいと思えるハウスメーカーの基準」を解説します。

ハウスメーカー選び方の基準

家づくりをしていると、「失敗しない」というのは難しく、正確には「失敗する確率が低い」住宅会社と言えます。

私自身が全国で住宅会社を見てきた中で培ってきた会社選びの基準は、次の通りです。

・地元密着である

・代表者の家づくりの理念がしっかりしている

・最低限の性能を担保する家づくりができている

・気候風土に合致した家づくりを行っている

・従業員スタッフの顔が見える環境である

・アフターメンテナンスに考慮がされている

インターネット上で、基準を判定するときは、以下の情報に着目してホームページやSNSをチェックするとよいでしょう。

・施工エリアを限定しているか

・企業理念は述べられているか

・代表者の顔は出ているか

・性能を明記しているか

・業界関係団体に所属しているか

・施工事例は好感が持てるか

・スタッフを顔出しで紹介しているか

・アフターメンテナンス体制があるか

具体的にひとつずつ項目を解説していきますね。

施工エリアの限定

誠意ある対応が出来る住宅会社は、施工エリアをしっかりと限定しています。だいたい会社から1時間前後の距離に設定している場合が多いでしょう。

住宅は「建てて終わり」ではなく、メンテナンスや修繕工事などで、住宅会社は建てた家に責任を持つものです。

施工した住宅会社が「家守り」を続けていくためには、緊急時に駆け付けられる距離感が必要です。

施工エリアの限定は、ハウスメーカー側が長く家を見ていきたいという意思表示といえるでしょう。

企業理念が述べられている

ホームページなどで会社の理念が述べられていることも大事です。「家づくりにかける想い」がないと、家づくりや家守りの責任を果たせません。

会社の代表者の言葉をチェックして、その想いや理念を検索するとよいでしょう。どこか別の住宅会社の代表者の言葉をコピペしているような住宅会社もあります。

代表者の想いが自分の言葉で語られているかをチェックしましょう。

代表者の顔が出ている

企業理念に対して、代表者が顔を出しているかもチェックしましょう。言葉だけで顔写真がない場合は、要注意です。

顔写真が出ていたとしても、小さい顔や横顔など個人が特定できないような写真の場合も、逃げの姿勢が気になります。代表者は建てた家に対して責任を持たなければなりません。

堂々と顔を出して家づくりをしているかどうかを見極めましょう。

性能を明記している

今後の家づくりには性能の有無が資産維持のためにも大事となります。構造的には許容応力度計算での等級3、温熱的には等級6(G2基準)以上が今後は必須になってくると思います。

性能を担保できない会社は、検討から外すこともやむを得ないでしょう。現時点での性能が担保できない家は、将来的に「既存不適格」というレッテルを貼られることになります。

「今後対応が可能」という会社もありますが、不慣れなことをして結局トラブルになる事例もたくさん見てきました。

性能について、最初から明記している会社を選ぶべきでしょう。

業界関係団体に所属している

住宅に関する知識や意識の高さ、正確さを見極めるため、業界団体への加盟も確認しましょう。

JBN全国工務店協会など全国的な組織に加盟していないと新しい情報は入ってきません。

主な団体としては以下のような組織があげられます。

  • 新木造住宅技術研究協議会(新住協)
  • パッシブハウスジャパン
  • 住環境価値向上事業協同組合(SAREX)
  • 地球の会
  • もくよう連

上記以外にも団体はいろいろとあるので、まずはどこかに加盟しているかどうかを見ます。

しかし「加盟している」というだけで、きちんと勉強していないという住宅会社も多々あります。

会社の意識や勉強しているかについては、ブログやコラムなどをチェックすると見極めに役立ちます。

多くの団体は勉強会の開催経費が必要なため、会費もかかります。意識が高くないと所属も継続もできません。

業界関係団体の所属を確認する際、団体の「母体」も確認したい点です。フランチャイズ本部やコンサル会社が母体となっている団体もあり、注意が必要です。

自社で勉強せずに、できあがったものをお金で購入する場合もあります。会社の規模の割に、規格住宅などの種類が多い場合は注意した方がよいでしょう。

コンサル会社やフランチャイズ本部から、流行りのデザインをパッケージで購入する場合もあります。施工事例などの写真検索をして、他の会社のモノを流用していないかチェックする方法もありますよ。

施工事例に好感が持てる

施工事例を見るときに、好感が持てるかどうかは重要です。「デザインは重視しない」方もいらっしゃるかと思いますが、実はデザインはとても大事です。

好みでないデザインの家は、長く住むために手入れをしたいと思わなくなってしまいます。

デザインにある程度の水準がないと愛される家になりません。性能だけでなく、居心地の良さやカッコよさは、自分が愛せる家になるかの大きなポイントです。

外観や内観のデザインと、内部と外部のつながりを考慮した設計ができているのかどうかを判断することが必要です。

多くの実例を見ていく必要もありますが、「好きか嫌いか」で構わないので、施工例が好感が持てるデザインかは重要な判断基準です。

スタッフを顔出しで紹介している

スタッフが顔出ししているかも重要です。スタッフが「やりがい」を持って、家づくりに携われているかどうかをチェックできる部分と言えるでしょう。

スタッフが定着している住宅会社はしっかりと顔を出しています。スタッフの顔を出していない場合には、頻繁にスタッフが入れ替わるからと言えます。

アフターメンテナンス体制がある

ホームページにアフターメンテナンスについて記載があるかをチェックしましょう。建てた家に対して責任を持つのは、住宅会社の存在意義です。

責任を持つためにはアフターメンテナンス体制が絶対に必要です。専任スタッフの必要はありませんが、定期的な検査やアフター体制が可能な住宅会社には、安心して依頼ができますよね。

ホームページで確認するだけでなく、口コミサイトの内容も見てみましょう。ただ口コミページに悪いことが書いてあるからと言って、即座に排除するのはおすすめしません。

口コミサイトは匿名での書き込みのため、根拠がないことを書かれる場合もあります。肯定的な意見、否定的な意見のどちらが多いのかを見てください。

住宅会社は家づくりに関して、何かしらのトラブルを過去に経験しています。マイナス情報があったと即座に排除すると、選べる住宅会社は残らないでしょう。

住宅会社として、マイナス情報は嬉しいものではありません。マイナス情報を打ち消す努力をしているかどうか、しっかりチェックしましょう。

実際に自分で見てみる

最後に大事なことは「実際に自分の目で見てみる」ことです。ホームページやSNSからの情報で一定の基準を満たしたのであれば、見学会などで実際の住宅を確認しましょう。

代表者やスタッフの雰囲気を感じて「この人たちに任せてみたい」と思えるかどうか、考えましょう。家づくりには相性も大事です。

これまでお話した基準すべてが揃っている会社は、そうは多くはありません。

理想通りの完璧な住宅会社は存在しません。100点の住宅会社を探すのではなく、完ぺきでなくても何かでカバーされていることが重要です。

平均点が確保できている住宅会社、自分が任せてみたいと思える住宅メーカーを探してみてください。


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