設計

スタディコーナーがいらないは嘘!メリットが多いスタディコーナーのすすめ

子育て中のご家族にとっては、「子供の勉強スペース」つまり「スタディコーナー」は家づくりにおいて、とても大事なテーマの一つとなると思います。

以前は「家族で使う勉強場所」という意味で「ファミリーデスクコーナー」と呼んでいたりしましたが、最近は「スタディーコーナー」と呼んでいます。

スタディコーナーを作ってみたけど、使い勝手が悪い、後悔したという意見の人もいますが、スタディコーナーは勘所を理解した上で作るのが重要です。

今回は、スタディコーナー、設置するための収納スペースの重要性についてお話ししたいと思います。

幼児のうちはリビングで勉強

お子様が幼稚園に通うようになると家でも「お勉強」をするようになります。

最初はお子様も当然のことながらパパやママと一緒に学習することになるので、「ダイニングテーブルで勉強」することが多いでしょう。

小学校に入る前後のお子様がいる家庭では、学習の途中でパパやママがキッチンに立ったとしても、安心して勉強を続けることができるように、キッチンからダイニングテーブルが見える「オープンキッチン」が好まれます。

「オープンキッチンに面したダイニングスペース」とする際に、勘所となるのが「収納スペースの確保」です。

教材や文房具を収納できる場所をダイニングテーブル周りに確保してくことをおすすめしています。

収納スペースがないと、ダイニングテーブルの上にファイルケースや筆立てが常時置かれてしまうことになってしまい、落ち着いたダイニング空間とはならなくなります。

スタディコーナーがないとリビングがぐちゃぐちゃに

ダイニングリビング空間は家族の団らんの場所であり、仕事の疲れを癒す空間です。そんな癒しの空間がごちゃごちゃしていては、逆に疲れがたまってしまうことにもなります。

ダイニングリビング空間をすっきりとした空間を保つのは、快適に住まうための秘訣です。

子供が小学校に入ると、宿題が出されるようになり勉強の時間もだんだんと長くなります。学年が上がるにつれて、5時間授業や6時間授業が増えるため、帰宅時間も遅くなります。

夕方に帰宅してリビングで宿題をしますが、次第に「夕飯の用意の時間になっても終わらない」という状況が増えるのですね。

「夕飯の用意をするから片付けて」と言っても、「まだ宿題終わってないもん」という答えが返ってくるようになり、家庭での小競り合いの原因にもなります。

親としては自分の部屋で勉強してほしい気持ちになりますが、小学校の低学年、中学年くらいだと、離れた個室で一人ではなかなか勉強はできません。

ママの目がなくても勉強ができるようになるのは、小学校の高学年くらいからでしょう。1人で勉強できるようになるまで必要なのが「スタディコーナー」です。

スタディコーナーはダイニングスペースの近くがおすすめ

スタディコーナーはダイニングスペースの近くで、パパやママの声が聞こえて目が届く場所に設けることをおすすめします。

ダイニングに直接近接した場所に勉強スペースを設置する場合、ママの目が届きやすくて子供としては安心ではあるのですが、一つ注意するべきことがあります。

勉強スペースである机の上に、教科書や文具などが置かれることになります。ダイニングに面していると、雑多な感じがするためダイニング周りが落ち着かなくなります。

最近の我が家のスタディーコーナーは、推し活のグッズなどもいろいろ置かれるようになり、なんとなくゴチャゴチャした場所になっています。

ゴチャゴチャした場所では、ダイニングやリビングが癒しの空間でなくなるため、ダイニングに面した吹き抜け上部などに勉強スペースを設置するのがよいでしょう。

吹き抜けを介してパパやママの声が聞こえ、のぞき込むとその姿が見えるので、子供も安心して勉強ができます。

ダイニングからデスクの上が見えないため、ダイニング周りの落ち着いた空間も確保でき、来客の際もデスクの雑多な部分を見られることがないので安心です。

我が家では、吹き抜けに面した場所にデスクコーナーを設けています。ダイニングではない場所に、少し離れた位置で勉強スペースを作ると、将来に渡っても長く使えますよ。

大学受験になったら子供部屋に机を

我が家の長女は高校生ですが、スタディコーナーで勉強を続けています。お客様の家を見てみても、高校生になってもスタディコーナーを利用する子が多いです。

ダイニングやリビングに面しているので、家族の生活音が聞こえます。ただ少々音のする環境で勉強した方が、試験でも集中できるという方もいらっしゃいました。

お子様も高校生になって、大学受験の頃になると、深夜まで勉強するようにもなります。そうなったら、子供部屋に勉強机を設置するのもよいでしょう。

将来、子育てが終わり子供が巣立った後は、スタディコーナーをパパの書斎にしたり、ママの趣味のコーナーにするなど、長く活用することも可能です。

共用部に面した「スタディコーナー」を設置してみることを、おすすめしています。

スタディコーナーがあれば子供部屋が狭くても良い

六ッ川の家では、中学生の次女はスタディーコーナーは絵を描いたり、推し活グッズを飾る場所になってしまっています。自室のベッド(2段ベッド)の下に机を設け、そこで勉強しています。

スタディコーナーが共用部にあると、子供たちは自室は「寝るだけ」に特化することが可能です。

寝る場所と自分の私物や洋服を収納できるスペースがあれば十分になるので、子供部屋の一人あたりのスペースは3畳あれば十分でしょう。

「スタディコーナー」があることで、子供室を大きく確保する必要もなくなり、将来的に多用途に使え、将来に可変性を持たせることが可能となるのです。

是非、新築やリノベーションをご検討の際には、この「スタディコーナー」を検討してみてください。

まとめ

小さな子供は、自分一人では勉強をするのが難しいため、親の気配を感じられる場所にスタディコーナーを設置するとよいでしょう。

スタディコーナーがあることで、子供部屋のスペースが小さくても良いというメリットもあります。

ただスタディコーナーは設置する場所を考慮しないと、ダイニングやリビングがグチャグチャで雑多な印象になり、くつろげなくなってしまいます。

ダイニングに面した吹き抜けなど、来客時にも見えない場所にデスクを設置すれば、くつろぎとスタディコーナーを両立できるのです。

プランニングが難しいスタディコーナーですが、「いらない」と思わず是非検討していただきたいと考えます。


他の記事をみる