横浜市内で家を建てるなら知っておくべきこと
私たち、あすなろ建築工房は神奈川県横浜を拠点に家づくりをしております。
そこで、改めて横浜で家を建てるのであれば、知っておくべきことをまとめてみました。
YouTubeでも、「【補助金】横浜市内で家を建てるなら知っておくべきこと」として解説していますので、合わせてご覧になってくださいね。
今回のコラムでは、横浜市の魅力についてお話したいと思います。
横浜は家づくりをする方に人気のエリア
当コラムでもお伝えしてきましたが、横浜と言うエリアは家づくりをする方にとっても人気が高いエリアと言えるでしょう。
最近は、横浜駅、桜木町駅、関内駅周辺の観光スポットでインバウンド客の姿を大変多く見かけます。
特にみなとみらいエリア、中華街エリアは、このところは多くの観光客で賑わっていますよね。
私の好きな野毛(飲み屋街)エリアも、連日多くの人で賑わっています。
子育て環境も充実
また、横浜は子育て環境としても魅力のある街です。
みなとみらいの遊園地や新しく出来たロープウェー、アンパンマンミュージアム、野毛山動物園、ズーラシア、八景島シーパラダイスなどなど、子供に飽きさせない施設がいろいろとあります。
充実した交通網
そして、なんといっても充実した交通網があります。
東京に向かう鉄道は、東海道線、横須賀線、京浜東北線、東急東横線、相鉄新横浜線、新幹線など、数多く存在しています。
人身事故や災害の際に運休しても、他の交通機関での振替輸送でなんとかなることが多いですよね。
市内には、複数の地下鉄やバス網が充実しています。
バス網を使えば、市内全域が通勤圏となります。
さらに、道路事情も充実!
首都高湾岸線、首都高横羽線、第三京浜道路、東名高速が都内に繋がっています。
それらを東西に貫く道路も複数整備され利便性が増していますよね。
湘南、箱根、富士山、千葉などの観光地にも1時間以内で行けるという便利さは、とても魅力的です。
学校が多い
そして何より魅力なのが、学校が多いということ。
市内には有名公立、私立高校が複数あります。
神奈川大学、慶應義塾大学、横浜国立大学、横浜市立大学、フェリス女学院大学、関東学院大学など、有名な大学も充実していますよね。
電車網を使えば都内の大学はどこにでも通えるのも、横浜ならではです。
気候的にも過ごしやすい地域となっています。
夏も32℃を超えるようなことはなく、冬も3℃以下になることもなく、一年を通じて比較的温暖な地域と言えるでしょう。
圧倒的に人気がある横浜市
そんな便利で過ごしやすいエリアと言うこともあって、人気も高いものとなっています。
全国住みたい街ランキング2024では、1位です。
「神奈川県横浜市」の人気は、常に上位にあります。
人気があるため、土地の価格もこのところ上がり続けています。
駅から徒歩圏だと坪単価で100万円/坪を下回るところは、なかなか見つけられません。
人気のエリアの徒歩圏だと200万円/坪を超えることも多くなっているのが現状です。
全国的には人口減少している地域も多いのですが、横浜市は年々増加を続けており、土地の価格も2019年比で6%も上がっています。
横浜ならではの家づくりの難しさも
住みたい人が多い街のため、大手の事業者さんも積極的に販売をされています。
駅から徒歩圏だと、古い家が解体されたら、次に通った時には建売住宅が建っているのを見かけることも多いですよね。
しかも、もともとの敷地を2分割、3分割させて小さな土地にして、分譲して建売住宅が建ってしまいます。
郊外で企業の研究所や工場跡地が売却されると、大手のディベロッパーが建売住宅分譲地を計画します。
建売住宅が多いエリアのため、「土地を購入して注文住宅で家を建てたい」という方にとっては、土地探しがとっても難しい地域とも言えます。
平らな土地が少ない
ほかにも、まだまだ課題があります。
それは、「平らな土地が少ない」ということ。
横浜市は大地と川の流域で形成されています。
基本的に傾斜地が多く、住宅地でも平らなところは少なく、切り土と盛り土で形成された造成地となります。
斜面を切り開いて宅地とするため、敷地は擁壁を伴うことが多く、築年数が経った造成地では土砂崩れなどへの備えが必要となる場合も多くあります。
擁壁に関しては条例で厳しく施工方法が定められています。
市内を通る電車の多くは、川に沿って走っていることもあり、駅から徒歩圏で平らなところは、川の氾濫域に入っていて地盤が緩かったり、大雨の際に内水被害が起きる可能性が高かったりします。
(参考:内水ハザードマップ)
古い造成地は「大規模盛土造成地」に指定されているところもあり、土地探しには気を付けるべきところが大変多いエリアとも言えるでしょう。
土地価格が高い
土地価格が高いため、狭い敷地面積で販売される分譲地も多く、1階への日当たりを期待できない土地も数多くあります。
そんな時には「2階リビング」などを検討することになるのですが、それには設計的なスキルも必要です。
横浜での家づくりで工夫していること
横浜は人気があるけれど、それだけ土地価格が高く、傾斜地も多いため、「設計が難しい」エリアと言えます。
敷地が狭いこともあり、「設計での工夫」で乗り切らなければならないケースも多々あります。
目線の抜けを確保すること自体が難しく、方位との関係もあって「居心地よい住まい」とするために、とっても頭を悩ませています。
道路から敷地まで高低差があることも多いので、玄関までのアプローチ方法も工夫が必要だからです。
地盤が悪い場合には、想像以上に地盤改良費に予算を割かなければならないこともあります。
隣地との高低差処理のために擁壁を新設する必要が生じてしまい、これにも予算を相当に割かなければならないことが多くなります。
限られた敷地内で庭への植栽を施すために、効率よく植栽配置や目隠し壁を設ける必要があります。
設計上の工夫は挙げればキリがありません。
工事でも、大変な部分があります。
敷地内に工事用の駐車車両を停められないことが多いため、駐車場探しも一苦労です。
近隣のお宅にお願いして、工事期間中に駐車させていただく交渉をすることもあります。
敷地内に仮設トイレを置くことすら出来ない土地もあり、近隣の公衆トイレを探すことも。
同じく敷地が狭いので、地方の現場でよく見かけるバッカンを敷地内に置けず、都度事務所に現場発生ゴミを引き上げてくる必要があります。
あすなろ建築工房の家づくりを見学にいらした地方の設計事務所さんや工務店さんに、「横浜での設計と施工は大変だね」と驚かれています。
まとめ 横浜での家づくりは慎重に
そんな難しい地域での家づくりですので「横浜で土地から家づくりを行おう」という方は、慎重に土地探し、設計者探し、施工者探しを行う必要があります。
「こんなはずじゃなかった」ということにもなりかねません。
youtube動画では、横浜市内で使える補助制度の話もしていますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
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