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一軒家に必要なトイレの数は?

本日は「トイレの数はいくつ必要?」のお話をしたいと思います。

とある工務店の社長さんと話した際、出先でトイレがなかったため、とんでもない場所で用を足すことになってしまい、大変困ったそうです。

トイレは生活に密着しているため、入れない場合ものすごく焦ってしまいますよね。

一軒家に必要なトイレの数は、家族の状況の変化や災害発生などで変化するものです。

我が家に必要なトイレの数を決定できるよう、基本的なトイレの数を把握しておきましょう。

一軒家に必要なトイレの数

一軒家に必要なトイレの数は、私の見解としては下記となります。

  • 夫婦二人+子供一人・・・1つ
  • 夫婦二人+子供二人・・・1つor2つ
  • 夫婦二人+子供三人・・・2つ
  • 二世帯住宅・・・2つ以上

一緒に住む人数が4人以上の場合は、トイレは2つ以上必要だと考えています。

平屋であれば、2つのトイレは不要では?」と思われるかもしれません。

一軒家に必要なトイレの数は、家の構造よりも家族の構成と人数で変わってきます。

お子様が小さいうちは「トイレは1つでもいいかな」と思われる方も多いのですが、お子様がお年頃になると「2つにしておいた方がよかった」と感じることが増えます。

我が家もそうですが、お子様が女の子の場合は「トイレに籠る」時間が長くなることがあります。

籠り時間が長くなる場合、なんと1時間以上トイレから出てこない場合もあります。

そうなると大変です。

「あと何分くらい?」と聞きながら、トイレの前でもだえることになります。

我が家では2つあっても、悶絶することがたびたびあるのです…。

ぎりぎりのところでどちらかのトイレが開いて「トイレは2つにしておいてよかった」と思うこともしばしばなんですよ。

二世帯住宅ではトイレは必ず2つ!

二世帯住宅の場合は、トイレは必ず2つ必要です。理由は2つ。

  1. トイレ問題から大きないざこざに発展することも
  2. トイレの不具合が生じる可能性がある

親子間では、トイレ問題から大きないざこざにも発展しますので、2つ以上あることを強くお勧めします。

二世帯住宅では、生活リズムが違うことも多く、使用する時間帯の違いがストレスになりがちです。

親が年齢を重ねると、トイレにかかる時間も増えますし、我慢ができない場合もあります。

「たかがトイレ」という考えは危険なことが分かるでしょう。

もう1つの理由は、トイレの不具合が生じたときです。

最近のトイレは「節水型」が主流になったこともあり、詰まりが生じることが多いです。

本来であれば、用を足した後、汚物は洗浄水で汚水桝まで流れるべきですが、汚水桝までたどり着くための水量が足りず、横引の排水管の途中で止まってしまうことがあるのです。

トイレを次に使用した方が水を流しても、途中の詰まりが原因で流れが阻害されてしまい、便器のトラップの部分で流れなくなってしまうこともあります。

流れないときは「パッコン」を使って詰まりを除去しますが、パッコンの使い方にもコツがあります。

勢いよく押しすぎると跳ね返りもありますが、跳ね返りを気にしつつも勢いよく押し込んだり、引っ張ったりするのがコツです。

うまくパッコンを使えない場合には、専門の業者さんを呼ぶしかなくなってしまいますが、業者さんが来るまでの時間はトイレを使用できません。

近くにコンビニがあればよいですが、無い場合は庭での排泄を考える羽目になってしまいます。それは避けたいですよね。

普段は使わないからトイレは1つで良いと判断してしまうと、緊急事態の際に「苦渋の決断」をする可能性も生じるため、ご注意ください。

ここまでお話ししてきた通り、有事の際のためにもトイレは2つあるとリスク管理が可能になります。

一軒家でトイレを増やす場合のコストは?

一軒家ではトイレが2つあれば安心だとお伝えしてきましたが、トイレを1つ追加するとコストもかかります。

便器も安くなく、安くても6万円くらいはします。洗浄便座などのグレードを上げると、数十万円にもなります。

場所も必要になりますので、トイレの面積は1畳分必要です。

仮に住宅会社さんの施工坪単価が100万円だった場合、一畳分の床を占有するだけで50万円はイニシャルコストがかかることになります。

他にも、換気設備などの器具代や紙巻き器やタオル掛けなどの備品の費用、設備器具の取り付け費まで考えてみると、1つのトイレを新築時に設置するには80万円くらいの費用がかかることに。

建設コスト高騰の時代は「いかに安くできるか」を考える必要がある場合も多くあります。

そんなときに「トイレを1つ」にすれば、80万円の工事費削減につながります。

イニシャルコストを極力まで下げるためにトイレを1つにする場合、「緊急時にトイレが使えなくなった時にどうするか」を考えておく必要もあります。

そんな時のためにポータブルトイレを常備しておくこともよいかもしれません。

ポータブルトイレは災害時にも使えますし、家での有事の際にも役立つかもしれません。

漏らしてしまうよりは良いと思います。

これから一軒家を建てようと考える方は、有事の際や家族構成など、さまざまな側面を考えてトイレの数を決定してくださいね。


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