新築
追憶の家(本牧町の家A棟)
閑静な住宅地での建て替え計画。「積想の家(本牧町の家B棟)」と対(つい)の分棟型二世帯住宅です。
6年前に、古屋の玄関扉の改修を依頼されてからのお付き合いとなります。
発想豊かな工務店(過去のブログにリンクします)
最初は扉の改修工事、その後設備機器の更新、外部周りのメンテナンスなどご依頼を頂いていたお客様から「2世帯住宅に改修したい」とご相談頂きました。改修にて検討を進めていたところ、古い建物を2世帯住宅に改修するにはいろいろと障壁があることが分かりました。そこで、改修工事と一部解体増築、二世帯住宅へ建替え、二つの新築への建替えなど7つのパターンで、費用のこと、税金対策のこと、住まい安さ、将来の対応などの観点で検討を行いました。結果的にお客様のニーズとして、「新築2棟への建替え」が適しているとの判断となり、二世帯分居型でのご提案をすることになりました。提案内容なこちらをご覧ください。「本牧の2世帯住宅」
「追憶の家(本牧町の家A棟)」は親世帯の計画となります。
子世帯(B棟)との関係性を検討した結果、南西側の子世帯は2階リビング、こちらの親世帯は南北に細長い敷地に1階リビングの計画としました。隣の子世帯との行き来も頻繁にあることを想定し、小さな孫の成長を眺め、手助けしやすい家としています。過去にそこに建っていた母屋の記憶を大切にしながら、子や孫と一緒に新しい想い出を創出できることを期待しました。
2世帯がお互いに我慢をすることなく、ほどよい距離感を保ちながら助け合いながら生活出来る工夫を施しています。自分たちの時間と孫の世話を楽しみながら、趣味の時間も大切にすることが出来る空間としました。
夫婦二人の時間と大切にし、お互いにほどよい距離を保ちつつ、仲良く老後の時間を過ごせるように、いくつかの仕掛けをしています。東側には代々大事にされてきた庭を保存し、新居のダイニングからもその庭を眺められるようにしています。
お隣の子世帯(B棟)とは、「見えそうで見えないけど、気配だけはしっかりと感じる」距離感を大事にしました。
近接居住のお手本となるような2世帯住宅のあり方を形にしてみました。ほどよい距離感の過ごしやすい二世帯住宅を是非ご覧ください。
photo:Miho Urushido